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GAME PREVIEW② vs. 島根スサノオマジック


OSAKA EVESSA [WESTERN CONFERENCE]
大阪エヴェッサは11月2日の滋賀戦を皮切りに8連敗を喫している。11月はアウェイシリーズの中勝ち星がいまだつかず今節が11月最後の試合となってしまった。この島根戦は1か月ぶりにホームに帰る大阪の進化を問われるゲームになる。

前節の高松戦は選手の試合欠場が重なり、接戦ながら落としてしまった。1戦目はオーバータイムに持ち越す中ガロウェイが孤軍奮闘し、トリプルダブルの活躍でチームを牽引するが高松の粘りに競り負けた。2戦目は1戦目欠場した仲村が12分の出場ながら14点をあげ、3Pでは75%(3/4)、2Pでは50%(1/2)、FTでは100%(1/1)の活躍で後半チームを盛り上げるが、高松の前に屈した。
前節のチーム平均得点は82点、平均失点が87.5点で得失点差がマイナス5.5点であった。得失点に波が出ているこの結果を改善する一番のポイントはTOであり、2試合平均が18.5となってしまったことである。これは、シーズン平均の14.3から4.2本多く、1Qで1回TOが多くなっている計算となる。TOが増えてしまった要因として大阪が得意とするペイントへのアタックを試みるが、高松は2-3ゾーンでペイントを守る事と、ガロウェイのプッシュへのプレッシャーはルール決めされていて、高松の術中に掛ってしまった。
対戦相手チームは大阪のオフェンスへの対策として、トランジッションでのガロウェイのアタックとハーフコートオフェンスに対するペイントアタックに対してゾーンで大阪を消極的にさせ、優勢にゲームを進める。また、マンツーマンでは、スクリーンに対してはアンダーを潜る事で大阪にジャンプショットを打たせることで大阪の術を奪う。TOは即失点、攻撃機会の減少となり相手に優位な展開を献上してしまう。今節はTOを減らし、大阪らしい攻撃で島根を粉砕する事が課題となる。

 

SHIMANE SUSANOO MAGIC [WESTERN CONFERENCE]
島根スサノオマジックは前節奈良戦で1勝1敗であった。前節2試合目は敗戦ながら1点差の接戦であり、勢いと自信をつけて大阪に乗り込んでくるであろう。

島根の今シーズンの勝ちゲームはいずれも80点を超える(10月27日 82点 11月23日 85点)オフェンスである。また、敗戦している11試合のうち80点を超えた試合は1試合であり、10月12日は87得点で敗戦するが1点差であり、80点越えのゲームが島根のゲームの展開である。

この勝ちゲームに持ち込む島根のハーフコートオフェンスは大きく3パターンある。
1つ目はPGのジャージを扇ぐサインからスタートするプレーである。PGがトップで止まると、ビッグマンが左ブロック、フォワードが右エルボー、両ガードがコーナーで待つ。ビッグマンが左のエルボーにフラッシュするとPGからボールが入りPGは右のエルボーに移動する。左のエルボーのフォワードが左のショートコーナー側へ行き、PGと合わせて右のコーナーのガードにスタッガースクリーンを掛ける。次に左のコーナーのガードがエルボーのビッグマンからハンズオフでボールをもらうと1対1もしくはスタッガースクリーンでフリーになっている右のコーナーから上がってきたガードにパスしトップオブキー付近から攻めてくる。
2つ目はPGが頭をたたくタップヘッドから始まるプレーである。ジャージを扇ぐサインと同じ配置からスタートするが、右のエルボーのフォワードがトップにポップアウトするとPGからパスが入る。左のコーナーのガードがビックマンとのフレックスカットからスタートし、フォワードからPGへパスが返る。ここからPGはポストのビッグマンを狙うか、右のエルボーのフォワードがピンダウンで右のブロックのガードが上がり、トップにパスを狙う。
3つ目はPGの拳を突き上げるフィストサインからスタートするプレーである。まずはフォワードとビッグマンがファウルライン上に立つ。ここから、二つの選択があり、一つ目はガードにボールを入れるプレーと二つ目はビッグマンにボールを入れる2つのオプションに分かれる。
一つ目は左のウイングとトップの交差する高い位置にPGが移動しステイすると、左のコーナーのガードがベースライン上をカットし、右のウイングのガードがフォワード、ビッグマンのスクリーンから左のウイングへ移動するループアクションに入る。左のウイングにボールが入らなければ右のブロックのガードにフォワードとビッグマンが右のブロックに向けてダブルスタッガーを掛けプロレーン上でフリーにしてPGからパスを入れる。二つ目はPGが右サイドから左サイドへ移動する途中でフォワードは右ブロックへビッグマンは右サイドショートコーナー付近にカットする。ファウルライン上のガードが左のウイングにポップすると左ブロックのガードとフォワードがビッグマンにスタッガースクリーンを掛けてビッグマンはベースラインカットして左のブロックに移動しポストアップの1対1の状況を作る。
以上が大きく島根の3パターンのハーフコートオフェンスになる。
 

試合のみどころ

島根のスコアラーでありビッグマンでもあるデービスは平均16.7点を稼いでいる。
島根のハーフコートオフェンスではまずはデービスにボールを持たせる事で起点を作る展開で攻めるオフェンスの半分近くある。前述の島根オフェンスで、まずPGのジャージを扇ぐプレーではビッグマンのハイポストへのフラッシュがスタートである為、フラッシュをおさえるディナイで出足のテンポをずらしたい。次にコーナーからのハンズオフに入るので、このハンズオフの入らないようにすれば、ウイークサイドにボールが流れ、プレーの意図が変わる展開に持ち込みたい。
二つ目の頭をたたくサインからスタートするプレーはフォワードのポップアウトからプレーが始まるので、高い位置であってもディナイし出鼻を挫く展開で始めさせたい。フレックスカットはガードのカットでギャップを狙うというより、ビッグマンにボールを入れる事が目的の為、ビッグマンのディフェンスは、ディナイしてボールの入らない展開にしたい。ウイークサイドへのスイングが得意とは見えない島根はボールサイドを堅く守る事で簡易な失点を防ぎたい。拳を突き上げるフィストサインのプレーはビッグマンがまずはショートコーナー側へカットすればビッグマンがボールサイドへカットするダブルスタッガー、ステイすればガードがトップへ上がるダブルスタッガーとなる。ガードのダブルスタッガーはチェイスして簡単なキャッチ&ショットをざせない事、ビッグマンのダブルスタッガーはベースライン側を通さず、ミドル側へ膨らませてカットさせブロックでボールを持たせないようにしたい。

デービスはポストアップをするがポストからのスコアが得意というよりは、ダブルスタッガーやクロススクリーンで出来たゴール下でのギャップの一瞬でダンクを狙うのが最も脅威である。またオフェンスリバウンドや、エルボー、ショートコーナーでのキャッチ&ショットも器用に決めてくる。
このように、ショットはゴール付近かゴールから4-5m離れた場所でのショットが得意なため、ドリブルを付かせてからショットさせる事の方がディフェンスとしては有効かと思われる。また、島根の合図の入ったセットオフェンスはPGがトップから振るパスがスタートサインである為、バックコートからPGへの強いプレッシャーを掛けリズムを崩すと意図する展開を回避する事ができる。

大阪は現在5割を割り、正に背水の陣で臨む戦いである。ここ8試合は白星が遠ざかり、あと数秒で流れてしまった星もある。霜月の戦いは厳しく、朝日を浴びてこの苦しい霜が夜明けの露となり流し切りたい。日は沈むことなく必ず再度昇る。しかしながら、夜明けを待つのではなく大阪のユニフォームの如く燃え上がる活力で戦い、11月最後のゲームであり、12月最初のゲームの今節連勝を飾りたい。

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