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GAME PREVIEW② vs. 京都ハンナリーズ
OSAKA EVESSA [WESTERN CONFERENCE]
前節の大阪エヴェッサは岩手戦で連敗を重ね現在4連敗中である。6連勝後の4連敗であり一旦修正点を加える岐路に立っている。この4試合の平均得点は77.5点(シーズン平均82.9点)、平均失点85.5点(シーズン平均78.9点)で得失点が-8点である。
オフェンスで一番改善が必要なのがチームのアタックを表す数字が下がっている事である。FTの試投が平均21.5本(シーズン平均23.4本)と1回分のシュートファウルに対するFT2本が減少している。また、FT確率も44.2%(シーズン平均52.6%)と芳しくない。
FGに関しては、3Pの成功数が平均6本とシーズン平均7本から1本少ない結果となっている。2Pの試投数が54.5本とシーズン平均の50.1本から4本増えているが、成功数が25.0本であり(シーズン平均24.8本)、試投数が多くなりながら成功数が同じ結果で確率を下げている(2Pの4試合平均45.9%、シーズン平均は50.1%)。
この2Pの試投数が増えているのは、相手ディフェンスにペイントを堅く守られている結果、2Pエリアでのジャンプショットが増えており、試投数が増えながらも、確率が上がっていない。これはジャンプショットが多投される分ペイントショットが減り2Pの全体の確立が下がっている。加えてアタック数が減少し、FTの試投数が減少する。相手ディフェンスが2Pのジャンプショットシフトをしている為スペースが十分とられていない分オープンの3Pが生まれず3Pショットが難しい状況で打つことや、ボールを持って数秒経過してからの打たされショットになり成功数が減少している。視覚で問題と捉えられる点が数字にも相関関係が表れている。
この状況の中一人覇気があるのが澤岻であり、平均得点6.5点(シーズン平均4.0点)、平均2PFGが47.6%(平均試投5.3本 / 平均成功2.5本)でありシーズン平均35.9%(平均試投3.9本 / 平均成功1.4本)より成績を上げている。スターター5にも固定されている状況であり、本来の力を取り戻しつつある。連敗中のチームの苦しい時間帯の中、ゴールへのアタックとジャンプショットを決め、結果として敗戦ではあるが、チームが追い上げる猛突の勢いを作り出していた。苦難の状況であるが、澤岻の活躍が今節の鍵となるであろう。
KYOTO HANNARYZ [WESTERN CONFERENCE]
京都ハンナリーズは前節の2戦目までで4連敗中であったが、2戦目に勝利しトンネルを抜けた。京都のラインナップは錚々たるオールスターゲーム出場経験メンバーが5名おり(岡田、薦田、パルマ―、日下、ホルム)、1チームでオールスターゲーム開催ができるほどのタレントが揃っている。前述の5名以外にも、個々人で得点ができるほどの能力を備えた選手がロスターに入っている。
また、浜口HCは唯一リーグ創設から9年間HCを務めるコーチであり、その経験とゲームの読み、プレーの引き出しは無数に抱えている。京都の今シーズンの勝ち試合の平均得点は76.0点、平均失点は62.0点である。得点ではシーズン平均のプラス2点(平均74点)であるが、失点ではマイナス7.2点(シーズン平均失点69.2点)とディフェンスが光るゲームが京都のゲームである。
また、浜口HCは唯一リーグ創設から9年間HCを務めるコーチであり、その経験とゲームの読み、プレーの引き出しは無数に抱えている。京都の今シーズンの勝ち試合の平均得点は76.0点、平均失点は62.0点である。得点ではシーズン平均のプラス2点(平均74点)であるが、失点ではマイナス7.2点(シーズン平均失点69.2点)とディフェンスが光るゲームが京都のゲームである。
京都のペースは攻撃回数が少なくローペースでのゲームを好む。この少ない回数で得点をする一番のキーはユービレスであり、チーム全体のFG63本中16.9本を放ち、チームの26%のFGを放つ。コート上では最初の選択肢になる事が多く平均得点20.2点で結果も表している。次に、ベンチから出てくるパルマ―はユービレスがベンチに戻った後の同じくスコアラーの役割となる。
京都のオフェンスはスコアラーにスペースを与えてボールサイドで1対1からプレーを始める。これは大きくパターンが3つあり、1つ目はウイングでユービレス、パルマ―がボールを受けるとトップはハーフラインとトップオブキーの間に立ってスペースを取り、ウイークサイドはダウン、アップスクリーンしながらも、基本的にビッグマンはブロック、ガードはウイング、コーナーでディフェンスのヘルプ状況を伺い、スコアラーのアタックによりボールからのパスアングルに移動してショットを狙う。二つ目に、ホルム、ワーナーがコート上に立つとお互いにクロススクリーンを掛けるか、ウイングやトップから直接ボールを入れ、ブロックからポストアップの1対1になる。最後にビッグマンとカードのコンビネーションとして、綿貫とビッグマンがコート上だと、綿貫がトップでステイしブロックから直接トップの高い位置へpick&rollを仕掛ける『15』が見られる。
この三つの形で35分ほどはプレーし、ラスト5分にデザインプレーが出る。プレーとしてはHornsセットからのフレックスやChinセットからのコーナーアクションなどであるが、スクリーンの掛け方が強いとは言えず、一番の武器は1対1である。
この三つの形で35分ほどはプレーし、ラスト5分にデザインプレーが出る。プレーとしてはHornsセットからのフレックスやChinセットからのコーナーアクションなどであるが、スクリーンの掛け方が強いとは言えず、一番の武器は1対1である。
ディフェンスでは、クオータースタート、フリースロー後、タイムアウト明けにトップがユービレス、もしくはパルマーが立ちプレッシャーを掛ける1-2-2でコーナーにトラップを張るプレスから2-3ゾーンで守る飛び道具である。マンツーマンでは、ミドルドライブに方向付けられているように見られ、ホルム、ワーナーといったビッグマンが立つペイントの密集地帯にボールを呼び込みタフショットさせる様に見える。ボールに対する残りのウイークサイドを含めた4人のポジションが的確であり、またスコアラーに対してはディナイが厳しく1対1もプレッシャーをきつく敷いている。
試合のみどころ
bjリーグで最もタレントの揃ったチームと言っても過言でない京都は、個人の力を発揮できるオフェンスで攻めてくる。ボールサイドの1対1の中でウイークサイドの動きが非常によく連携ができている為、ダブルチームやトラップも掛けづらいと言ったところが正直なところである。しかしながら、選手のラインナップで最初のショット(ユービレスとパルマ―、ホルムとワーナー、綿貫)はある程度読める事と後半に入るまではデザインプレーがあまり出ない事から、前半はボールに対して1対1の勝負になるであろう。
ホルム、ワーナーがコート上に立つ時は、ポストのディフェンスがキーであり今回はポストアップに対してフロントをとり、ボールサイドからパスが入れられないようにするのが有効かと思われる。綿貫とビッグマンのプレーの際には、エルボーにフラッシュしてchinセットの形になるなら、エルボーをディナイしてボールをコーナーかスイングさせてビッグマンがボールを持てないようにしたい。また、高い位置でのpick&rollではショウアップして、ボールをハーフラインに返してプレーを崩したい。最後に一番の脅威はユービレス、パルマ―の1対1であり場所としては、左サイドのウイング付近が多く、ボールが入ればショットしてくる事を念頭にディフェンスをしたい。
京都のオフェンスは非常に掴みにくく、一般化する形が見えづらい。そこが頭を悩ませるところではあるが、反対にオフェンスの確たる形が無い分、一度攻撃中に迷いが入るとタフショットを打っているように思える。ボールに対する1対1をどこまで止める事が出来るかが、今週の大阪のディフェンスの鍵となるだろう。大阪のここ4試合のウイングやローポストの1対1のディフェンスはソフトな面があり、京都はこの状態を付いてくる事は目に見えている。チームとしてはベースライン、ミドルラインのどちらかに方向をつけボールを止める事が出来ればペースを掴めるであろう。
今節は京の都に上がるお上り気分では、苦しいゲームになるであろう。相手の奥座敷に上がり込み大阪のスタイルであるハイペースでゲームをする事が重要である。オフェンスでは、京都は早い展開を望んでいなく、入れあいの展開は避けたいであろう。大阪としては、再度原点の走る事を第一に京都のゴールにアタックし続けたい。トランジッションの切り代わりで猛スプリントし、ゴールを折り曲げる勢いでアタックし続けたい。
また、今節の京都のディフェンスはおそらくペイントを固く守るマンツーマンか、ゴール下を中心に守る小さなゾーンで守る事も予想される。ペリメーターを放っておくディフェンスに4試合苦い思いをしている気持ちをぶつけて修正しなければならず、ハーフコートオフェンスでは、ガロウェイ、澤岻にスペースを与えながらアンドリュースとスニードがゴール下へ、仲村と菅原がウイークサイドで3Pを狙い、京都ディフェンスを粉砕して勝利を狙いたい。
REPORT | 2013年11月15日 17:00
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