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エヴェッサ待望のビッグマン。207cm、109kgの体格を活かし、インサイドを封じ込める。また、特筆すべきはその巨漢だけでなく、ゴール下のシュートも的確だ。シーズン途中での加入ではあるが、既にゲーム感を戻しつつあり、レギュラーシーズン後半に向け新しいオフェンスの得点源としても期待される。

 

-WELCOME JASON! 日本はどう？生活習慣とか変わったけど。それと、bjリーグは今までのリーグと比べてどう？

サンキュー。日本は大好きだよ。今のところ全て上手く行ってるし、地下鉄や電車のおかげで移動も簡単だし、食べ物もおいしいしね。ヘルシーな食品が多いし魚も好きだよ、スシとかさ。ただ、アパートはキレイなんだけど、ドアが小さいんだよ。バスルームのドアでよく頭をぶつけるんだ、首をすくめないと（笑）。あれには参った。でも、それ以外は快適だよ。
bjリーグはいいリーグだと思うよ。競争の激しいリーグだし、才能のある選手も多い、まだ数試合しか出てないからリーグ全体のことは分からないけど。僕もいろんな国でプレーしたけど、今までで一番厳しいリーグだったのはトルコリーグかな。中国もいいリーグだったね。bjリーグもそのひとつだよ。このリーグでプレイしてるアメリカ人選手はうまいし、日本人選手たちも技術のある選手が多いよね。とてもプロフェッショナルだし、全てが上手く行ってると思うよ。これ以上いい環境は望めないよ。

-ジェイソンが加入してから、過去8試合6勝2敗の成績だけど、何が一番チームにいい影響となっていると思う？チーム内での競争、チームケミストリー、強固になったディフェンスなど、色々あると思うけど。

そうだね、僕が加入するまで純粋なセンタープレイヤーはいなかったから、僕の6フィート10インチ（約207cm）という身長やパワーを活かして、守りを固める役割を果たせていると思うね。大きな相手にも自分の仕事をして今のところディフェンスリバウンドをキッチリ取っているしね。もっと動けるようになって、練習を積んで、試合にもっと出られれば得点もできるようになるだろうね。インサイドの役割は果たせると思うよ。そうすることで、もっとリンがフリーでインサイドとアウトサイドの両方でプレイできて、パワーフォーワードとして機能すると思うんだ。彼のインサイドでの役割を減らすことができれば、大きな選手を相手にディフェンスしなくて済むから疲労度も変わるしね。

-エヴェッサに入るまでゲームから遠ざかっていたけど、その間何か学んだり気づいたりしたことはあったかな？ゲームに戻ってきた今の気持ちは？

ウルグアイで2ヵ月プレイしていたんだけど、チームのガードが怪我をして新しいガードと契約することになったんだ。だから、僕の契約を解除したんだ、当然といえば当然なんだけど。ただ、その頃には他のリーグもシーズンが始まるところだったし、すぐには決まらなかったんだ。そのあと3ヶ月くらい家でエージェントからの連絡を待っていたよ。その時エヴェッサの話がきたんだ。学んだことといえば、まぁ、やっぱり仕事は失いたくないね（笑）何もしないで3ヶ月いるのはつらいよ。毎週エージェントから連絡があって、契約の話が来て、喜んだと思えば、他の選手と契約されたりとか。とにかくその間も集中力を切らさずにワークアウトしてたんだ。止めたら体のキレも悪くなるしね。それに、他の選手はそれ以前からゲームシェイプを保っているし、とにかく強い気持ちを持って、ゲームシェイプをキープして、いい報告を待っていたよ。今はここまで我慢した甲斐があったね。こうしてエヴェッサに入団することができたし。だから、チームのために一生懸命やるし、コーチの望むプレーをするよ。
（最初の試合は）とてもうれしかったよ。ビザ申請の手続きとかで一週間しかチームと練習できなかったり、少し緊張や疲れもあったりしたけど、すぐにチームにも、システムにもうまくフィットできたと思うよ。選手もみんな才能のあるプレイヤーばかりだしね。僕にとってはチームシステムになじむのは容易い事だったよ。

-そうだね、初出場の試合からすごく自然にチームになじんでいたように見えたよ。ナイルがいるから？それとも、ジェイソンのプレイスタイルがチームのシステムに近いからかな？

ナイルとは高校で一緒にプレイしていたし、彼はこのリーグに何年もいるから、チームのスタイルも僕のスタイルも知っていて、エヴェッサに合うんじゃないかと思って、僕を誘ってくれたんだ。とてもよくしてくれて彼には感謝しているよ。
僕のプレイスタイルは至ってシンプルなんだ。インサイドで守って、リバウンドとって、得点する。自分のできないプレイは無理してトライしないから。アウトサイドのシュートも得意だけど、わざわざ3Pラインまで下がって3Pを狙ったりはしないよ。インサイドでこの大きな体を使って仕事をするんだ。そうすれば他の仲間が点を取ってくれるから僕はしっかりインサイドをとっていればいいんだ。

-ジェイソンが加入したことで対戦相手にとってエヴェッサはとてもタフ（特にリバウンド）なチームになったと思うんだけど、コーチや選手たちからジェイソンはシューティングも上手いと聞いているんだ。チームにとってもうひとつのオフェンスの得点源なれると思うけど、そうなるには、あと何が必要だと思う？

う～ん、シュートには自信があるし、もっとbjリーグに慣れてくれば17フィート離れたところからでも、3Pラインからでもシュートを沈めることができると思うけど、まずは、チームのシステムに合わせたいんだ。チームが僕に求めることをするだけだよ。他のプレイもできるけど、チームのシステムの邪魔はしたくないんだ。（チームの戦略が）スムーズにいくようにプレイするんだ。まったく必要のない馬鹿げたシュートはしない、システムの邪魔をしに来てるんじゃない。それにエヴェッサにはいいシューターがいっぱいいるしね。ヒロだって決めるし、リン、ライアン、デイビッド、そして、ナイルだって決めることができる。だから、チームは僕にシューターになることは望んでいないよ。観客やファンがそれを望んでお金を払って観に来てるなら別だけど（笑）。3ヵ月くらいゲームから遠ざかっていたから、ゲームシェイプに戻ってきたら得点も多くなってくるんじゃないかな。もうひとつのオフェンスの得点源になれるかもね。

-終盤大詰めに差し掛かっているけど、これからのエヴェッサになにを期待する？

これからもっと厳しい戦いになってくると思うから、ルーズボールはキッチリ取って、よいディフェンスをして、得点を決める。とにかく、ゲームプランに沿った戦いをしていきたいね。僕が加入したことでチームが強くなったことを、また、他の強豪チーム相手にも戦えることを証明したいね。

この編集にあたり、タイトルでもやはり彼の体の大きさやパワーを伝えられたらと思い、Oasisの曲でも有名な"WONDER WALL（直訳：不思議な壁）"とつけました。おおげさかもしれませんが、文字通り"WALL"のごとくゴール下に君臨し、そして、そのパワーは8th WONDERに匹敵するかのごとく試合でも遺憾なく発揮し、ここまで期待通りの活躍を見せている。先週末、日曜の試合でも21ポイント、13リバウンドと今季一番の成績を残し、 リンが欠場した穴をディフェンスだけでなくオフェンスでも埋めるという、八面六臂の活躍を見せた。本人も認めるところだが、やはり、ブランクがあり試合感がつかめなかったようだが、ここのところ練習の成果か体もゲームシェイプに戻り、また本人も髪型を変えて、その試合にかける意気込みは鬼気迫るものがある。ブランクがあった分余計に、今、試合への飢えがいい方向へ向かっているのではないだろうか。
後付けにはなるが、"WONDER WALL"という言葉は「終着点」という意味があるらしい。この新戦力の"WONDER WALL"と共に、我々エヴェッサが目指す「終着点」、優勝を共に目指していきたい。